日光の歴史
日光の始まりは奈良時代に遡ります。勝道上人という僧侶が開山し、日光山とよばれ、山岳信仰の聖地として栄えていきました。豊臣秀吉の小田原攻めの際には北条氏に味方したことから、一度は衰退の時代を迎えますが、江戸時代に徳川家康公をまつる日光東照宮ができると、たくさんの人が日光参拝に訪れ、門前町として栄えてました。
明治維新後、外国との交流が増え、多くの外国人が日光を訪れるようになりました。西洋式のリゾートホテルや外国人の別荘が建設され、日光は国際避暑地として発展しました。第二次世界大戦後、鉄道や道路の整備が進み、観光資源が豊富な日光に多くの人が訪れるようになり、現在では国際観光都市としての地位を確立しています。
なお、現在の日光市は、今市市、日光市、藤原町、足尾町、栗山村の5つの市町村が合併し、2006年(平成18)年に誕生しました。
日光市の位置
栃木県の北西部に位置する日光市は、西は群馬県に、北は福島県に接しています。総面積は約1,450平方キロメートルで、栃木県の約4分の1を占め、全国の市町村の中でも3番目に広い面積を有しています。
日光市の地形
日光市の地形は、北部から西部が山地で、南部は大谷川によって形成された扇状地が広がります。標高は最高で2578メートル(白根山)、最低で約200メートルほどで、その差は2380メートルにも及びます。市街地から奥日光までの標高差は最大950メートルであり、その変化により多様な自然が楽しめます。
日光市の気候
内陸性気候に属し、年平均気温は市街地で12℃、山間部では7℃ほどです。夏は山間部が涼しく、冬は市街地でも氷点下になることが多く、寒暖の差があります。内陸性気候により一年を通して降水量は少ないものの、奥日光などの山間部では冬に雪が積もります。
日光市の3つの特色
日光市は、「多様な自然」「歴史を語る文化遺産や産業」「良質な温泉」の3つの特色を持っています。奥日光の湿原はラムサール条約登録湿地として多様な自然の代表格であり、日光の社寺や日光杉並木、足尾銅山などの文化遺産や産業は歴史を伝える存在です。また、鬼怒川温泉を含む複数の温泉地があり、これらは日光国立公園の見どころとなっています。